仮想通貨詐欺では、巧妙に作られた“言葉”そのものが罠になります。
技術的な知識よりも、人の心理を突くフレーズが被害を拡大させているのが現実です。
この記事では、実際に多くの詐欺で使われている典型的な言葉を整理し、それぞれがどのような心理を狙っているのかを解説します。
詐欺師は、以下のような感情を刺激する言葉を使います。
「今すぐ行動しないと損をする」
「あなただけに教える」
「もうすぐ締切」
「安全」「確実」「保証」
これらはすべて、冷静な判断を奪うための誘導ワードです。
最も多く使われる危険ワードです。
投資において「必ず」「絶対」 という表現は本来あり得ません。
にもかかわらず、
「勝率90%以上」
「損失ゼロ」
「プロが運用している」
といった言葉で安心させ、判断力を鈍らせます。
金融の世界で“確実”という言葉が出た時点で警戒が必要です。
人は「特別扱い」に弱い生き物です。
「運営側の人間だから教えられる」
「一般公開前の情報」
「このグループだけ」
このような言葉を使い、“自分は選ばれた存在だ”という錯覚を与えます。
実際には、同じ文面が何百人にも送られているケースがほとんどです。
時間制限は、冷静な判断を奪う強力な武器です。
「今日中に参加しないと無効」
「残り3枠です」
「あと30分で締切」
焦りを生み、調べる時間を奪うことで、詐欺は成立します。
実績画像・チャットのスクショ・入金報告などが並びますが、ほとんどが演出、もしくは捏造です。
偽のLINEグループ
サクラアカウント
使い回しの画像
これらで“安心感”を演出します。
詐欺の終盤でよく使われる言葉です。
「税金を払えば出金できます」
「セキュリティ解除費用が必要」
「本人確認手数料が未納」
実際には 支払っても出金されることはありません。
これは「出金妨害型詐欺」と呼ばれる典型例です。
公式を装うことで信頼させますが、
ドメインが微妙に違う
公式SNSと無関係
日本語が不自然
など、よく見ると違和感があります。
詐欺師は以下の状態を狙います。
焦っている
お金の不安を抱えている
誰にも相談できない
損を取り戻したい
特に「損を取り返したい」という心理は、
二次被害を生む最大の要因です。
すぐに送金しない
第三者に相談する
履歴・スクショを保存する
相手との連絡を止める
この4つだけでも、被害拡大を防げます。
詐欺師は、あなたの感情を揺さぶるプロです。
ですが、言葉のパターンを知っていれば回避できます。
「うまい話ほど疑う」
それだけでも、多くの被害は防げます。
仮想通貨詐欺は、一人で抱え込むほど状況が悪化します。
最近では、詐欺の構造を分析し、状況整理をサポートする調査サービスも存在します。
「これって詐欺かも?」
そう感じた時点で、第三者に相談することが大切です。


